「大きくて、あたたかい手。・・・・・・貴方はこの手で愛しいひとたちを包みこむことができる」性格的に口数が少ない、というのもあったけれど、子どもの頃は言葉にして伝えたい気持ちが、あまりなかったのだと思う。ほんとうに話したい相手に、たぶんめぐりあえてなかった。義務のように書く、話すではなく。変わり始めたきっかけはこれまでに幾度か。そのときにいてくれてよかった、存在してくれてよかった、ひとやもの、現象。「オレの“力”が役に立つなら・・・・・・いつでも呼んでください」自分にできることがあるなら。「・・・・・・オレはあなたに救われましたから。それに・・・・・・翔がいるから、オレは安心できるんです」言葉に…