めずらしいものをお客に見せる、見世物屋の男が、 旅人から、ひとつめの国があることを聞いて、さっそく探しに旅に出ることにしました。 旅人が言っていたとおり、大きな木の下に一つしか目がない女の子を見つけ、 連れて帰ろうとすると、女の子は大暴れし、大勢の人に追いかけられて捕まってしまいます。 するとそこには、一つしか目を持たない人間ばかりが暮らす国で、 二つの目を持った男は大変に珍しがられ、怖がられ、見世物屋の商品になってしまいました。 お客ももちろんみんなひとつ目。 ばけもの~!うわ、めずらしい。 こわ~い。などと声が上がる。 ばけものを見つけに行くつもりが、自分がばけものに立場が変わってしまう …