ひとりずもう (集英社文庫) 作者:さくら ももこ 集英社 Amazon 子ども時代からのことが書かれているが、漫画家になるまでの「青春記」と言っていいだろう。 これを読むと、さくらももこさんが単なるおもしろおかしい人ではなく、芯が強く自分をしっかり持っている人だということがわかる。そしてなんだかんだ言っても愛情いっぱいに育てられ、周りの人材にも恵まれていたのだ。飾らず正直でまっとうな考えと行動は欠落ではなく豊かさから出来ている。 「ちびまる子ちゃん」という作品がどのようにして生まれたのか、なぜあんなに共感を呼ぶ漫画になったのか、分かった気がする。いろんな意味で、すぐれた作品は裾野が広いのだ。…