ガバッと起きた。 明るい朝、田舎のおばあちゃんの家の縁側のすぐ横に引いた布団の上にいた。 「おー、目ぇさめたか」 「おめえもこっち来てぶどう食え」 おばあちゃんのまわりで私の知らない人達(親戚)がみんなでぶどうを食べていた。 とりあえず黙ってぶどうを食べていた。 どうやら両親はよく寝ている私を置いてどこかへ行ったらしい。 「一緒に遊んでやれや」 小学3年で私よりひとつ下の男の子におばさんが言うと 「行こうっ」て言って外へ飛び出した。 山の中にある家のまわりを探検する。 多分出荷用の花花、横向きの木についた椎茸。 「わぁ小さい!」手の平に乗るくらいの西瓜の赤ちゃん。 「さわんなさわんな、盗ったと…