はしご酒(Aくんのアトリエ) その十二 「ヤラセテモロテマス」① 京都ならではの独特な言い回しなのか、それとも、大阪は船場の商(アキナ)い言葉なのか、そのあたりのことは、残念ながら、僕にはわからないけれど、商いでもナンでも、ナニかをする、というそのトキに、あえて、謙(ヘリクダ)って、やらせてもろてます、と、言ってのけるところに、ナンとも理屈抜きに気持ちの良さを感じてしまうんだよな、と、一気に、捲(マク)し立てるAくん。 「させていただいております、って、ことだと思うけれど、いったい、それって、誰に向けての、させていただいております、なんだろう」、と、なんとなく気になったことをブツブツと呟くよう…