宝永5年4月10日 新大銭が近頃20駄ずつ江戸へと向かう。1駄には大銭が15貫文と云々。和銅年中に初めて銅銭を作らせたので、今年までで1001年となる。大銭を作らせたのは今度が初めてであった。承和2年に承和昌宝という新銭1つを旧銭10として流通させたが、これは大銭ではなかった。異国では南北朝の時代の宗文帝元嘉24年丁亥の元恭帝36年亥初めて大銭を作らせてから末代まで代々大銭を作らせていた。少し前から名古屋巾下でよもやおこしというものを売り出し、とても流行っていた。風味もよく買わない者はいなかった。(後略)