「わたしで最後にして―ナチスの障害者虐殺と優生思想」藤井克徳 <所感> ナチスによるユダヤ人の大虐殺は有名だが、そのリハーサルと言える虐殺があった。 優生思想のもとに障害者を多少にした虐殺で、「T4作戦」と呼ばれている。 犠牲者は20万人あまり。 しかしドイツではユダヤ人大虐殺と異なりほとんど話題になることはないという。 それは対象が障害者であることが特徴的なためで、理由は2点。 1.被害者家族の立場:身内に障害者がいることは公にしたくない ドイツ社会の立場:基本的にナチスによる蛮行であるにせよ、市民社会として見て見ぬふりをしていた事実がある この2つの理由はT4作戦特有ものではなく、どの国も…