たろうと優しくて、働き者の若者がいましたが、 働いても、働いても、生活は苦しいばかり。ある日観音様にお願いにいくと、 観音様から最初に手にしたものを大切にするようにとお告げがありました。 お堂を出て、歩いていると、階段から転げ落ち、手の中には一本のわらしべが。 観音様の言葉を思い出し、わらしべを握りしめました。 そこに一匹のアブがやってきて、わらしべにたろうはくくりました。 すると赤ちゃんがそのわらしべを欲しがり、 たろうは赤ちゃんにあげました。 するとお母さんがみかんをみっつくれました。 その後もたろうはご縁のままに、出会う先々で、困った人に持っているものを全て渡すと、 またお礼に何かをもら…