はしご酒(Aくんのアトリエ) その六十三 「エークン ユメヲミル ユメヲカタル」① 「君の、ジョン・コルトレーンとのジョイントライブに比べれば、見劣りもするし、その足元にも及ばないレベルの、そんな、僕の夢なんだけれど・・・」 おっ。 いい夢を見た、という記憶はないな~、と、嘆いていたAくん。そのAくんが、ナニかの弾みで、実は、こんなトビッキリの夢を見ていたんだ、ということを、どうやらようやく、思い出せたようだ。 「たった今、ナゼか思い出せた僕が見た夢を、聞いてくれるかい」 「もちろんです」 間髪入れずにそう答えた私の中のワクワク感が、ブワンと気持ち良く肥大する。 よしっ、という表情を見せたAく…