俺は高校を卒業してすぐ、コンテナトラックに乗った。 「上乗り」と呼ばれる、世間的には「助手」の仕事だ・ ちゃんと正社員として働いたのだが、 運転手の厳しさ怖さ、仕事のキツさに負けて 1年と持たずに辞めることとなる。しかし他に仕事があるわけでもなく、俺は懲りずに 日払いのトラック上乗りのバイトを始めた。 毎日乗るトラックは異なる。ある日のバイトで 一緒になったドライバーから、俺は上乗りをまとめている 会社を紹介される。月給制であり、日払いの労働者より はるかに安定している。俺はその話に乗った。日通の専用下請け会社だったのだろう。 従業員は、ほとんど社会的にはもう落伍したような 同世代の男ばかりだ…