クールベと同時代の画家クロード・モネも1864年にル・アーヴルからほど近いサン=タドレスの海を描いています。 サン=タドレスの海岸 これは、この年の秋にブーダン等と共にオンフルールやル・アーヴルに赴きノルマンディー地方の海岸を描いたものの一枚で、モネが後に印象的画風を強めていく以前の初期の作品です。 前回、記したブーダンの『ブレスト・停泊地』の絵と非常に共通点がある画風です。 次の作品『グレヴィルの断崖』は、1870年にバルビゾン派のミレーが、自分の生まれ故郷の海岸を描いたものです。 クレヴィルの断崖 この年の7月に勃発した「晋仏戦争」の戦禍から逃れる様にバルビゾンを離れ、故郷に近いノルマンデ…