ウラジミール・イリイッチ・レーニン(1870〜1924)と言えば、鋼鉄のような意志をもって革命事業を遂行し、革命に殉じた人物という印象が一般的だと思うが、ソ連崩壊後、彼がイネッサ・アルマンドという女性に充てた手紙と彼女の返信が公開され、レーニンがこの女性を深く愛しており、彼の生活に美と彩りを添えていたことが明らかになった。 イネッサ・アルマンドは、レーニンより4つ年下で、2人が出会ったときにはレーニンは39歳、イネッサは35歳だった。 当時レーニンは、パリで妻のクルプスカヤと二人でまるで棺桶の中にいるような陰鬱で味気ない亡命生活を送っていた。 イネッサは、19歳で実業家と結婚し、5人の子供を設…