今回は「五重塔」をテーマに、百済の五重石塔、そして日本の世界最古の木造五重塔、法隆寺塔を紹介する。五重塔にはインドの仏教をベースとした5代元素の思想、宇宙観が表現されていることがわかる。■扶余 定林寺址 五層石塔忠清南道 扶余郡 にある定林寺址の五層石塔。ユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録されている。8.33mの高さを持つ。定林寺は6世紀の中頃に建てられたとされる。寺址は1028年に再建されたとされる。中国南朝の梁から541年、百済に対して仏典や画家などを送ったとの記録が残っているとされる。梁の技術者も百済の仏教発展に貢献したようだ。なお、扶余は百済の最後の首都。538年、第26代王・聖王(聖…