円柱に螺旋状に連続的に歯を切った、ねじのように螺旋状に歯を切った「ウォーム」と、円盤の側面に、このウォームと併せて円弧状の歯を切った「ウォームホイール」を組み合わせて使われるギアシステム。なお、ウォームのことを「ねじ歯車」としているものがあるが、ねじ歯車は「曲がり蓮歯歯車」等、ねじられた歯車全般を言うことがある。
特徴としては
機械要素として使用する際、注意が必要な点としては
一般的に専門メーカーのものを購入し、それを加工して用いることが多い。特にウォームは、高精度のものを作成するには転造で造る必要があり、そのためには専用の治工具が必要とされるため、コスト高になってしまうからである。
また、通常はウォームとウォームホイールは「ウォームギア」として使われ、交換する際はセットで交換する。これは仕組上摩擦が大きく、長時間使っていると変形してくるためである。
なお、ウォームのことをさして「ウォームギア」と呼ぶ場合があるがこれは間違い。本来はウォームとホイールを合わせたギアシステム全体をさす。
ウォームとは、別のカタカナ読みでは「ワーム」とも読む単語で、芋虫の形状からとられた言葉である。
似たような仕組み、形状、性質を持つものに、このウォームギアと「スパイラルマイタギア(ねじり蓮歯歯車)」を足して二で割ったような、ハイポイドギアというものがある。これはウォームホイールの自己停止性、高い減速比をそのままに、さらに駆動音を押さえ、効率を上げ高速回転にも多えら得るようにしたものである。ただしこちらはウォームギアに比べて許容できる取り付け誤差が少なく、特殊な加工を必要とするため高価であるといった弱点がある。