今思うとそれは生物の授業だったのか古文だったのか覚えていない。普通なら生物の授業だろうが古文の授業か?と思った訳は教わった植物の名前が古式ゆかしく趣のある日本語に感じられたからだった。ウチダ先生の授業だったような気がする。するとやはり生物の授業だ。それは先生が持ってきた写真だった。その植物の実の名前とその所以を教えてくれてクラス一同盛り上がった。たしかにウチダ先生は「えっちウチダ」と自ら名乗るほどのそちら系の話題にはオープンで、頻繁に脱線するという理科教師にはなさそうなキャクターだった。 ウチダ先生に教わった植物の名前をふと思い出したのは、我が家のシーズ犬・タロウと散歩中に公園で一匹のフレンチ…