(言うまでもないですが、国名シリーズ(およびドルリー・レーン・シリーズ)の犯人を明らかにしています。他に、G・K・チェスタトン、E・A・ポーの小説の内容に触れています。) エラリイ・クイーンの「国名シリーズ」は、1929年から1935年にかけて9作が書かれた。1932年と1933年に2作ずつ出版されたので、7年間で9冊になる。 この7年間は、クイーンが、ヴァン・ダインを引き継いでアメリカのミステリを大きく発展させた時期であり、より具体的には、ミステリにおける推理もしくは論理の要素を、これまでにないレヴェルにまで引き上げることで、作者と読者の知的ゲームとしてのパズル・ミステリを完成させた時期とい…