Book Review 16-1 木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか/木村政彦外伝 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』、『木村政彦外伝』(増田俊也著)を読んでみた。 同じ著者の『七帝柔道記』で、寝技柔道の凄さとその練習量のすごさに圧倒された。本書を柔道のカテゴリーに入れるつもりであったが、登場人物たちがあまりにも個性的なので、「人物」というカテゴリーでコメントすることにした。 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』は文庫本1,200ページ越えの大作である。はじめは柔道史(戦前からの伝説の柔道家の人生を追いかけた本, 天覧試合制覇, 最強時代, プロ柔道, 師匠を裏切る形でのブラ…