ストーリーが「手紙」で綴られる「書簡体小説」と呼ばれる作りの小説です。 主人公は「ダン」と「ユーナ」。 ダンとユーナの名前はキプリング作の「プークが丘の妖精パック」の兄妹から取っています。 ユーナが「プークが丘の妖精パック」に一枚の手紙を挟み込んだ事により、お互いが本に手紙を挟み込むようにして文通をする…というなんとももどかしいやり取りで話が進みます。 手紙のやり取りを読んでいくうちに、どうやら自分たちが生活している研究所は「ヤバイ」場所と言う事がわかってくるのですが、カズオイシグロの「わたしを離さないで(2005年発表)」や白井カイウ・出水ぽすかの「約束のネバーランド(2016年連載開始)」…