第1部、完。ってことにしておきます。性の悦びをイヤイヤながらも知ってしまったコライドン兄貴の明日は……どっちだ 37 もちろん、何事もなかったように眠ることは難しかった。エンジンシティとスパイクタウンという、ただ名前だけを知っている街同士を繋ぐ巨大な石橋の物陰は、ジャラランガがねぐらにしているところであり、この土地に訳もわからず流れ着いた(その言い方も適切かどうかわからない)コライドンが今日まで毎晩横になってきた場所に違いないのだが、まるで初めてここに来たときのように、居心地の悪さが感じられた。 石壁にもたれて目を瞑ったが、一向に眠気は訪れそうになかった。思いっきり欠伸をかまして、眠そうに振る…