「女の子の洗濯物が うらやましい」 母がポツリと 230203 立春。 これほど、春を待ち望んだ年はない。 とにかく、早く冬が去って欲しい。 すでに朝だけは、春眠暁を覚えず、である。 さてわが家は母以外、オトコばかりの家庭であった。 母が女の子の洗濯物(カラフルなものや肌着)が干してある家を見て、 羨ましがっていたのを思い出す。 自分は母のお腹の中にいるときから静かだったと聞かされた。 「生まれてくる子は、絶対に女の子」とは、産婆さんの言葉。 母が縫って準備していた女の子の着物を、 生まれてからしばらく着ていたそうだ。 病弱で大人しく、母の言うことを何でも聞く素直な子だった。 母にとって自分は…