量子色力学 (QCD) において、クォークのフレーバーを右巻きスピン成分と左巻きスピン成分で独立に変換する近似的な対称性。
この対称性はQCDのダイナミクスにより自発的に破れ、ハドロンに質量を与える。物質に質量を与える機構は、他にヒッグス場との相互作用があるが、陽子や中性子(質量は1GeV程度)を構成するアップクォーク、ダウンクォークがヒッグス場との湯川相互作用により与えられる質量は数MeV程度であり、全体の2%程度に過ぎない。残りの98%はカイラル対称性の破れによるものである。