大統領の冒険を読んだ。本書はキャンディス・ミラードの"The river of doubt"(謎の川)の翻訳であり、第二十六代アメリカ大統領セオドア・ルーズベルトのアマゾンの未開の川の探検記である。 副大統領から、第二十六代アメリカ大統領になったセオドア・ルーズベルトは、大統領退任の四年後の千九百十二年三期目の大統領選に革新党から出馬した。しかしそれは、古巣の共和党の票を奪っただけで、民主党の候補に利し、自らは敗北という結果に終わった。この行為への世間の風当たりは強く、自身の敗北という状況もルーズベルトを精神的に追い詰め、彼はその冬サガモアヒルの別荘にこもっていた。 そんな状況にアルゼンチンの…