《聯盟(れんめい)の理念は、徐々にすべての國家の上に擴(ひろ)がるべきであり、かくて永遠平和にまで導いて行くのであるが、その實現(じつげん)性(客観的實在性)は證示(しょうじ)せられ得るのである。何故かと言へば、もし幸運にも、ある強力にして且(か)つ啓蒙された一民族が共和國を形成し得たとするならば、(共和國はその本性上永遠平和に傾くべき筈(はず)のものであるから、)この共和國は他の國家に對(たい)して聯盟的統一の中心點(てん)となり、かくしてこれらの國家と結合し、國際法の理念に從つて諸國家の自由状態を保證し、このやうな種類の結合の多くを通じて徐々に益々遠くまで擴がつて行くからである》(カント『…