(『夜歩く』、『五つの箱の死』、『テニスコートの殺人』、『九人と死で十人だ』、『殺人者と恐喝者』、『皇帝のかぎ煙草入れ』、『爬虫類館の殺人』、『囁く影』、『疑惑の影』、『墓場貸します』、『ビロードの悪魔』、『九つの答』、『ハイチムニー荘の醜聞』、『雷鳴の中でも』、『亡霊たちの真昼』、『血に飢えた悪鬼』の記述トリックに触れています。) ジョン・ディクスン・カーは、様々な不可能犯罪トリックを考案したことでミステリの歴史に名を残した。その代表が「密室トリック」で、密室といえばカー、というのは、日本のみならず、欧米のミステリ界においても通り相場となっている。 しかし、カーのミステリがもっとも重視してき…