先月、ヘンリー・キッシンジャー博士が100歳の誕生日を迎えた。表舞台にこそ立たないが、報じられる一言一言が深い意味を持っていると感じる。<タイム誌>は、 「現在の、真に多極化した世界において、キッシンジャー氏の現実的なアプローチがこれまで以上に必要だ」 と論評している。一つには、ウクライナ紛争の終結に向けた発言。「ウクライナは領土を犠牲にしても、和平を考えるべき」というもの。かなり早い時期に報道されたので「ボケたか」とも評されたが、世界平和の観点からは正しい(現実的な)解とも言える。 もう一つは、日本の軍備拡張に関するもの。「日本は3~5年で大量破壊兵器を開発する」とのこと。これをどう読むのか…