ある秋の朝に、道東地方の河川で釣りをしていた時のことです。 「秋は春ほど数が釣れないから、わざわざ来るもんじゃないな」と後悔し始めていた頃に、川の遥か上流の森の方から、「グォー!」というクマの雄叫びが聞こえてきました。 すると、今度はそれに呼応するように、「ピェー!」とシカがかん高い鳴き声を上げました。 そうするとまた、クマが「グォー!」が叫び、またシカが「ピェー!」と鳴くというように、永遠とクマとシカの鳴き声合戦が続くのです。 こちらからは、かなり距離がありますし、近寄ってくる雰囲気もないので、なんだか楽しくなってしまうくらいでしたが、一体何をしていたのでしょうかね。 クマがシカを威嚇するも…