『お前は運転し、俺は怯える。2000ドルは恐怖の報酬だ』 前半は倦怠感と焦燥感。それが、後半の緊迫感の伏線となって最後は無常観へ。 初見の時は前半の1時間がやけに長く感じましたが、人物関係を理解した上で再見したら、このバランスがベストだと分かりました。 「恐怖の報酬」 (1953年/アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督) 中米の町ラス・ピエドラス。灼熱の掃き溜め。フランスからドイツからイタリアから「ワケあり」で「カネなし」な男たちがこんにちは。 潤っているのは石油採掘しているアメリカ人だけ。その採掘場で夏祭り大火災発生! 「くっそー、景気良く燃えやがって! 爆風で吹き消してやる。ニトロだ、ニトロ…