令和2年12月8日 <12月8日> 病床逼迫 柔軟な運用欠く。新型コロナウイルスの「第3波」の感染拡大で、大都市圏を中心に医療機関の逼迫度合いが高まっている。日本は人口当たりの病床数が先進国の中で多く、感染者数はより少ないのに、医療現場に余裕がなくなっている。効率的でない医療資源の配分や入院に対するハードルの低さといった構造的な問題が背景にありそうだ。 OECDなどによると、人口千人当たりの病床数は日本は13床。主要7か国(G7)ではドイツが8床、英米など5か国は2~6床にとどまり、日本の病床数は突出して多い。発症間もない患者に対応する急性期病床も8床と、6床のドイツや2~3床にとどまる他の5…