二人で過ごした日々 楽しかったね 毎日笑ってたね この道を通るたびいつも思い出す ~出棺~ 読経の後は私たち家族だけのため挨拶などは抜きにした。 葬儀社のスタッフが柩に入れるお花を用意し、その間に私たちも荷物をまとめ火葬場へ向かう準備をする。 「では、最期のお別れを」 スタッフに促され、パパちゃんの思い出の品を柩に納める。 お出かけに絶対欠かさない帽子は、長男と次男がかぶせてあげた。 大好きなニャンコとわんこの写真は、甥っ子が胸の上にそっと置いた。 長女が漬物を持たせ 柩の中には釣り竿もある。 さぁ、パパちゃん大好きな釣りに行けるよ ずっとずっと行きたかったもんね 「ちきしょう、情けねぇな」 …