ツァイダム盆地は乾燥が激しく砂漠化しているが、土壌の性質は単純ではない。砂漠、土漠、礫漠、それに低木の生えたところもある。風か強いせいで地面は土や砂がなく、小さな礫が塩で固まった平原もある。都蘭からすでに2日間走っているのだが、南に山脈、北に平原のある光景はほとんど変わらない。砂漠の砂は黒・白・褐色だが、全体的には灰褐色に見える。黒い岩山に白い砂が風に吹かれてせりあがり、まるで氷河のようである。 ゴルム市の手前20キロのあたりに、小山のような灰黄色の砂丘がいくつもあった。しかし砂漠ではない。ところどころに檜(ひのき)のような細かい葉のタマリスクが群生している。 ゴルム市の招待所 ゴルム市の近代…