四十五年程前。中学生の頃の私は、柔道部に所属して副部長として毎日練習していた。 中学時代はほぼ柔道しかしていない。勉強もしようとはしたが、机に向かっても寝落ちしてしまうのだ。体力が無かった私は柔道の練習だけで精魂尽き果てていた。 お陰でガリガリに痩せ、疲れて朝食も食べられない。午前中の授業は半分寝ている状態。なんのための学校なのか分からなかった。 やっと体が起きてきた頃。また、柔道の練習でクタクタである。家に帰り氷を入れた三ツ矢サイダーを一気飲みする。それだけが人生の楽しみだった。 そして、夕食を食べると…。意味もなく自転車で外を走るのが好きだった。行き先はどこでも良い。風を切って走るのが何故…