古今東西の数学者の人生を、藤原正彦さんが掘り起こします。 藤原正彦さんは数学史の本を読んでも、「業績紹介に重点がおかれていて、人間象は浮かばなかった」とおっしゃいます。また伝記も「履歴書のようなものであったり、腑に落ちない憶測が多かったり」という不満を抱えていました。 それならば自らが調べて書いてしまえ、と実行したものです。 江戸時代の日本の数学者、関孝和に興味を持ちました。 群馬県藤岡の人と知られていいるようですが、その出自は長野県佐久地方。関は養子先の苗字で、元々は内山。佐久市内山が原点のようです。 藤原正彦さんも内山を訪ねました。誰も関孝和のことを知りませんでした。 藤原正彦さん自身が数…