ソビエト連邦共産党中央委員会による、前衛芸術に対するあら捜しと、それに伴う芸術様式の統制。1948年2月10日に公にされた。この批判を推し進めた人物、中央委員会書記アンドレイ・ジダーノフにちなむ。1958年5月28日に宣言が解除されるまでの10年間について、旧ソ連では俗に「ジダーノフシナ(Zhdanovshchna、ジダーノフ時代)」として知られている。
今月のお買いもの、今回と次回の2回に渡りまして、令和6(2024)年2月に購入しました、オーケストラ・ダスビダーニャ第17回定期演奏会のCDを取り上げます。第30回定期演奏会会場であった、東京芸術劇場コンサートホールでの購入です。 オーケストラ・ダスビダーニャは、東京にある、ショスタコーヴィチ「狂い」が集まったアマチュアオーケストラです。団員は東京だけでなく、全国から集まっており、例えば四国や広島などからも練習に通う猛者もいらっしゃいます。 そのオーケストラ・ダスビダーニャは、第26回くらいまで、前回の演奏会をCDとして記録し、ホールで販売もしてきました。実は、今回の第30回でその販売も終了す…
第1章 バッハは「音楽の父」か 岡田 まず「神に奉納される音楽」の話から 片山 クラシック音楽は「神なき人間」が倫理的に目覚め、素晴らしい世界に到達するという啓蒙主義的なヴィジョンを表象するツール。しかし近代以前の人間はひたすら神にすがる。古楽はだから「奉納的」なもの。「個人」のない世界。しかし現代になって近代の人間が高みにのぼるというヴィジョンがリアリティを失うと、中世の音楽が我々に近しく感じられるようになる。例えばライヒなど。 岡田 クラシックの歴史は音楽の世俗化の歴史、「異界」の音楽から「きれい」な音楽へ。美しいからドラマへ。オペラが誕生する。また捧げる対象が神様から王様へ。 片山 二十…