2.0 昔は(今もあるのかもしれないが)21時からはじまる洋画劇場があり映画館へ行って映画を見るのが稀な者にとって映画といえばそれらのことだった。そして映画評論家といえばそこに解説者として出てくる淀川長治や水野晴郎のことだった。たいてい誰もがそのモノマネができ、わたしはもっと高度な荻昌弘のモノマネもできた。愛すべきキャラクターではあったにせよ当たり障りのないことしか言わない淀川さんや水野さんにくらべると荻さんは好奇心をそそる主知的な解説をした。 その頃洋画劇場でえっちなやつが放映されると翌日学校でそれについて男子たちで話し合うという一連の流れがあった。若い時分は青い体験系やプライベートレッスン…