レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「現金に手を出すな」(1954)です。 フィルムノワールの古典です。この手の映画が好きな方は、このさくひんはどうしても外せない作品だと思います。グリスビーのテーマといい、ギャバンのドスの効いた演技、プロット、ミリュー(暗黒街)に生きる男達の描き方、その世界に生きる者達のその習わしと言うか仁義、全てが上手く噛み合った作品になっています。少し前に紹介した「死刑台のエレベーター」は、音楽、撮影の先進性が飛び抜けた作品ですが、全体のバランスよくとれたこの映画と比較すると、こちらの方が良く出来ていると思います。「穴」「肉体の…