素人にとってもピアノに纏わる話は面白い。当ブログ、8月10日に紹介した小説「羊と鋼の森」もそのひとつだけど「調律」という仕事だけであんなロマンチックな話ができた。本書もピアノのメーカーとピアニスト、その中間で仕事するチューナー(調律師)の話がメインになっている。著者はホール常備のピアノの調律だけでなく、自ら所有するスタインウエイのピアノをピアニストに貸し出すという新しいビジネスのオーナーでもある。 著者が言うに、世界最高のピアノはスタインウエイ、世界最高のピアニストはホロヴィッツ、だという。著者はその最高のスタインウエイのピアノを複数所有している。これを手に入れるまでの苦労話が面白い。 さて、…