オーストラリア出身のスピードスケート選手。既に現役を引退している。
足を切って4リットルの血を流す、首の骨を折るなどの苦難を乗り越えた努力家。
ソルトレイク五輪にて南半球史上初の冬季五輪金メダルを獲得した。
その栄光を称えられ、オーストラリアでは切手になっている。
ソルトレイク五輪男子・ショートトラック1000mに出場。
まったくと言っていいほど注目されていなかった彼は準々決勝3位におわった。
ここで敗退かと思われたが、先にゴールした選手に反則があり、繰上げで準決勝へ。
準決勝ではスタートから常に最後尾にいたが、最終ラップの直線でまず一人が転倒。
続いてゴール直前のコーナーで二人が転倒して、2位で通過。
結局1位でゴールした寺尾悟が反則を取られ、ブラッドバリーの1位通過が決まった。
続く決勝でもブラッドバリーはスタートから出遅れる。
アポロ・アントン・オーノなど優勝候補4人がいる中で、彼の力は明らかに劣っていた。
最終ラップに入った時点で、ブラッドバリーは画面に入りきらないほど遅れていたが、
最終コーナーで前の4人が相次いで転倒したため、1位でゴールイン。見事金メダルを獲得した。
彼はその後のインタビューで、自分の力の無さを認めて、幸運に助けられただけと説明しつつも、
「作戦通りだった」と語り、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
現在行われているトリノオリンピックでは、オーストラリアのショートトラック代表チーム
のチームリーダーとして現地入りしている。