スライスサンプリングは、分布の特徴に合わせて自動的に調整される適応的になステップサイズを利用する手法です。MH法の難点の一つはステップサイズに対して敏感であることです。 ステップサイズが小さすぎれば、サンプル点の移動が遅くなり、それに伴って定常分布への収束も遅くなり、 逆にステップサイズが大きすぎると、提案されたサンプル点が棄却される可能性が高まり、こちらも定常分布への収束が遅れます。一方でスライスサンプリングは上記のようなパラメータ設定が不要であり、 また提案分布も必要もないことから、実装は非常に単純であり、適用範囲も広いです。スライスサンプリングでは、目標分布に関して、補助変数を導入し、同…