「目の眩んだ者たちの国家」という著書は、韓国の著名な作家や評論家など12名がセウォル号の沈没事故について語った意見を集めたものである。2014年4月16日、修学旅行中の高校生325人を含む476人の乗客を乗せて済州島へ向かっていた大韓民国の大型旅客船セウォル号は、突然、観梅島沖海上で横倒しになり転覆、約1時間後に沈没した。その結果、乗客299人が亡くなった。 私は10年前に起きたセウォル号の沈没事故は知っていた。そして、セウォル号の沈没は不幸な事故であったと理解していた。今回「目の眩んだ者たちの国家」を読んで、著者である12名の韓国の識者は全員、セウォル号の沈没は事故ではなく、事件であると書い…