8歳の女の子、ネリー。廊下を渡り、次々に病室を訪れてはそこにいるお年寄りに「さよなら」を言って歩く。おばあちゃんが暮らしていた病院のようだ。でも自分のおばあちゃんにはさよならを言うことが出来なかった。 荷物を持って両親と一緒に向かうのは、かつて母親が子ども時代を過ごしたおばあちゃんの家。後片づけをするのだ。 森の中にある一軒家。昔の自分のノートを手に取り、物思いに沈む母親。 「昔のママのノート。取っておくのは気が滅入る」 ネリーはそんな母親に 「私も悲しいの。さよならを言えなかったから」 という。 優しく抱きしめてくれる母親だったが、翌朝起きると、いなくなってしまっていた。父親はこういう時の対…