また、日本企業は「安全」に関してもセンシティブだ。ブラック企業を除けば、厳しい労働関連法制を遵守して、従業員の生命や健康を守ろうとしている。製造業にとって製品はお客様に収める最も重要なものだが、それでも従業員が死傷する可能性がある場合には、投げ捨てても構わないとされている。 「Safety」となると、経営者も現場も「それが最優先」と振り切れるのに、「Security」については関心が高まらない。サイバーセキュリティ(CS)について、中小企業の経営者でも(耳学問で)重要だと分かってはいる。しかし、経営者の抱える問題はほかにもあり、財務問題やコンプライアンス問題に比べて、CSが相対的に優位にあるわ…