第162話 ぼくの夏休みは飛び込みありで大変タイ編! 飛込みの場所から真下を覗き込むと、結構な高さである。さすがに恐怖心が頭をもたげてきた。。 崖の横側の登りやすい岩場から、草や木を掴みながら登った僕たちは、崖の途中の少し開けている天然の飛込み台に辿り着いていた。 地元の少年達が、笑顔で迎えてくれた。何度も飛び込んでいる彼らの髪は濡れて、陽にキラキラと輝いている。 下で水着に手早く着替えていた僕とアレクは、その後ここへと登ってきていた。 下に残ったマルティーナさんが「頑張って!」と声をかけてくる。アレクと目を合わせると、彼は肩をすくめて微妙な表情をした。 少年たちが僕らを見ている。まだ覚悟の決…