静かな朝の喫茶店でパソコンをにらんでいた50代の男性が、「お前のレポートはちっとも面白くない」押し殺した重い声を発した。喫茶店の片隅でやるようなリモート会議では、最短距離の言葉になる。コロナは、余裕まで奪う。 余裕がないといえば、最近の広告も同様。驚きがない、面白くない、納得がない。情報過多のネット時代なのに、広告コンテンツに変化はない。視聴者は絶対CMを見てくれるものという前提で「うちのCMは、必ず最初の5秒以内にブランド名を出すようにしている」と言う某広告主は、自己満足のパワハラCMを制作する。喫茶店のリモートおやじと変わらない。 では、嫌われないスルーされないCMとは。全米自動車連盟が、…