『ダンプリングの歴史』 バーバラ・ギャラニ著 ; 池本尚美訳 (原書房, 2019.8) 餃子(ギョーザ)が好きな僕。子どもの頃は兄弟3人正座して、父が作る小麦粉の皮を伸ばし、母が作った具を詰め込みました。 「これ何の形?」 「怪獣のガメラ!」 「違うよ、仮面ライダー!」 食べ物をオモチャにしたらダメよと、母の優しい声に包まれながら、僕たちは皮を丸め鍋に入れました。 それを水餃子と呼んでいましたが、どちらかというとワンタンに近く、蒸す時は包子(パオズ)に近かったと思います。 家族で餃子を手作りして食べる伝統は引き継がれましたが、昭和から平成に時代が移る中、鍋からホットプレート、手作りから出来合…