面白かったです。ふつうに。 この前まで恩田氏は青春系のティーンズ小説の作家と勘違いしていましたが、昨年あたりから、色々な作風を出せる作家であると改めて実感していました。そして本作は、絶品のエンターテイメント作品。登場人物が28人(匹?)も出てくるのですが、混乱せずに面白く読めました。まるで三谷幸喜氏の映画を見ているようなコメディタッチな作品でした。 人物の書き分けが秀逸 物語の舞台は東京駅。駅は人々が行き交う場所ですが、色々な背景を持つ登場人物が絡み合い、ドミノのように連鎖していく様は流石でした。 保険会社での月末の数字を追う人たち、子役のオーディションで散る火花、彼女との別れ話に従姉妹を引き…