デイヴィッド・A・トレイルのシュリーマン―黄金と偽りのトロイ(原題 SCHLIEMANN of TROY: Treasure and Deceit)を読んだ。図書室のバシラドール - 隠居日録で知ったシュリーマンに関する本で、知らなかったとはいえ、結構驚きの内容だ。本書は大著だ。上下2段組で430ページ余りもあり、シュリーマンの生い立ちから、商人時代のこと、遺跡調査・発掘から死に至る経緯まで詳細にわたって記されている。しかも、シュリーマンの日記、手記、手紙、遺跡発掘の調査報告書を多角的に分析して、多くの引用を行っている。この本を読んでいると、最初の方にシュリーマンを評して「虚言癖がある」と述べ…