アーモンドの木 (白水Uブックス) 作者:ウォルター・デ・ラ・メア 白水社 Amazon 『アーモンドの木』ウォルター・デ・ラ・メア著 和爾桃子訳を読む。 子どもが主人公。一見メルヘンチックでありながら、時には悲惨、時には幻想的、時にはゴーストチック。じゃあ怪談話といえるのかというと、そのあたりは微妙。「訳者あとがき」によると、「朦朧(もうろう)法と呼ばれる文体」だそうだ。日常と非日常の際(きわ)をあえてぼやかせる。確かに何かいるのにあえてその正体を明かさない。五里霧中を読み進むとバリ夢中になるって感じ。エドワード・ゴーリーが挿絵を描くくらいだものね。数篇の紹介をば。 『アーモンドの木』「伯爵…