黒澤明監督は、70年代に2本しか映画を撮っていない。 『どですかでん』と『デルス・ウザーラ』である。どちらも黒澤に詳しくない人は知らないような作品だ。これはいったいなぜなのか・・・? “世界のクロサワ”。 スピルバーグ、ルーカス、コッポラが憧れ、ハリウッドでは黒澤映画のリメイクが作られ、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞、アカデミー賞で名誉賞を受賞するなど、日本より世界での評価が高い大監督である。70年代、そんな偉大な映画監督になにがあったのだろう。 醉いどれ天使(1948年)、羅生門(1950年) 、生きる(1952年) 、七人の侍(1954年)、用心棒(1961年)、椿三十郎(1962年)、…