航空機の翼の平面形の分類で、前縁に大きい後退角がつき、後縁が機軸とほぼ直交していて、上から見て三角形をなしているもの。ギリシャ文字のΔに由来し、三角翼とも呼ばれる。
第二次大戦中のアレクサンダー・リピッシュ博士の研究を元に、戦後各国のジェット機の主翼の形態として広まった。
後退翼の利点はそのままに、以下のような長所を持つ。
超音速機の主翼の形態として注目され、ダッソー・ミラージュIII(無尾翼)、MiG-21(尾翼あり)などデルタ翼を採用して成功した機体は多い。
短所としては、アスペクト比が小さく揚抗比が比較的よくないことや、無尾翼機とする場合は高揚力装置を用いることができないこと等が挙げられる。
デルタ翼の欠点を解決するために以下のような改良がなされているが、これらの改良されたデルタ翼は今日の超音速機の標準となっている。