インドやベトナム、インドネシアなどに製造設備が移転しつつあるとはいえ、今でも中国は「世界の工場」である。その国が「国家情報法」などに基づき、機器が蓄積したデータを集めることや、場合によっては何らかの「国の意思」を機器に反映させる可能性があって、憂慮すべき事態だ。 トランプ政権時代、HuaweiやZTEの通信機器をやり玉にあげ、使用禁止にしたことがある。5Gの世界で中国企業が、価格競争力により高いシェアを取りそうだった。そうなると米国内の通信データが、中国政府に握られてしまうとの危惧だったと思う。日欧はじめ各国も、混乱はあったがそれに倣い、中国製の通信機器のシェアは下がった。 これに続いて米国議…